中古で合計6万円台で買える一眼カメラとレンズでどこまで天の川がバッチリ撮れるか? にチャレンジしてきました。カメラ本体がLumix G7で3万円、レンズがSigma 16mm F1.4で3万円ちょっと(三脚は除く)で撮影。
天の川の中心方向 (タイムラプス動画)
※BGMの尺に合わせてリピートしています。
撮影目的
中古で合計6万円台で買える一眼カメラとレンズでどこまで天の川がバッチリ撮れるか? にチャレンジしてきました。カメラ本体がLumix G7で3万円、レンズがSigma 16mm F1.4で3万円ちょっと(三脚は除く)で撮影。ノイズもあまり気にならず、明るさも十分の状態でタイムラプス動画ができたので大満足です。
私のように、カメラの経験もほとんどないのに、突然、星空を撮ってみたい!という場合に、始めやすい範囲ではないかと思い紹介しています。
※上の動画は、加算平均合成の無料ソフト「Sequator」で光害抑制処理をMAXでかけています。
「明るいレンズ」と「Sequator」を使えば、十分な明るさの天の川が得られることが分かったのはいいのですが、 Sequator の光害抑制処理を強くすると天の川がピカピカになる反面、特有のノイズが出やすく、この例でも、実際には Sequator の処理ノイズ(の様なもの?)が乗っかっています。なので、そのノイズが目立たない範囲で、かつ、天の川の明るさが十分に見える明るさに調整する訳ですが、別記事の高感度ノイズの多い古い機種では、なかなかそれが十分にできませんでした(明るくするとノイズも明るくなる)。このカメラの組み合わせでは、ノイズが派手に出る手前で天の川が十分明るくなったので、なんとか満足のできる結果が得られました。
そうは言っても細かい部分をチェックしていくと、ノイズの粗は分かると思いますが、まあ、私の様な初心者にとっては十分楽しめる動画ができたのでとても満足しています。それ以上を求めるとなると、もっと光害の少ないところに行って露出を上げるか、赤道儀を使うとかが必要になってくるのかもしれませんね。(やったことはないので想像です。)
※いろんなカメラを触ったことがある訳ではないので、あくまでも試してみたカメラとレンズの結果からのレポートとなります。
※撮ってだしの状態ではここまでできません。パソコンで、後工程の処理が必要になりますが、ツールはすべて無料で入手できますので、最小限の費用で始めることができます。
撮影内容
箱根スカイラインにある「富士見ヶ丘公園」に天の川を撮影に行ってきました。撮影時間は深夜0:30から1:60の30分くらいだけです。このカメラの撮影はテスト目的だったので、撮影枚数は300枚ちょっととタイムラプスとしては短い尺になってしまいましたが、検証はできたと思います。

Stellarium で調べてみるとこんな感じです。
右上のさそり座って、星がよく見えるところでは、肉眼でも本当にサソリに見えて、赤いアンタレスが目立つので、天の川の位置が大体分かって助かります。
©Stellarium
肉眼では天の川はほとんど見えないので、暗闇にカメラ向けてる感じです。知らない人から見たら、怪しいカメラマンですよね・・・きっと。深夜に一人で。気にせず撮ってますけど。
撮影機材と設定値
- カメラ:Lumix DMC-G7
- レンズ:Sigma 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
- 露 出:F 1.4 / SS 10秒 / ISO 3200
カメラは2015年発売の1600万画素機です。発売当時は人気の機種だったみたいです。高感度で星空を撮るとノイズが厳しいですが、今回は、Sequator でコンポジットする予定なので、気にせずISO3200で撮影しました。

RawTherapeeで自動露出調整したRAW現像です。ハイライト圧縮だけ手動で0にしています。この日は地表付近の水蒸気が多かったためか、下半分は地上の光害を反射してしまって明るく映ってしまいます。この時はダークフレームを撮り忘れたのですが、目立った高感度ノイズもなく、Lumix GH1のサンプルと比べるとずいぶんきれいです。

Sequator でコンポジットしてから、RawTherapee で明るさを調節したものです。
いいですね~。私はこのくらいピカピカしたのが好きです。
暗い部分に全体的にノイズ?が薄く乗ってしまっていますが、天の川を明るく出すために露出を上げているためです。明るさを下げれば消えますが、動画にすればあまり気にならなくなると思うことにして、天の川のインパクト優先にしています。
下半分の光害が消えてくれたのは、Sequator の公害抑制処理を強めに入れてあるためです。この例ではMAXで入れてあります。
当日の天候を考えれば、満足のできる状態に仕上がりました。
Lumix GH1の記事でも書きましたが、Sequator で処理すると、天の川の手前を流れる薄雲なんかの表現は難しいです。プロジェクションマッピングみたい見えるので悩ましいところです。Sequator でタイムラプス作るなら、薄雲はないときに撮れたものを使用するのが理想的なのかもしれないですね。光害処理をオフにするか強度を下げれば多少改善します。
コマ収差もほとんど出てないですね。ぱっと見ですが。安いのにいいレンズだ~、と思いました。新品価格だと5万円超なので、うっ、まあ値段相応なのかなぁ。満足感はしっかり得られました。
星が流れて見えないようにするルールですが、私は 200 ~ 300 くらいで設定しています。今回は 32mm(35mm換算)×10秒 = 320で撮影しました。まだ、大丈夫みたいです。
撮影地「富士見ヶ丘公園」
撮影地の「富士見ヶ丘公園」は箱根スカイラインの途中にあって、見晴らしのいい景色が楽しめます。正面には富士山の全景が広がっていて、駿河湾も遠くに見える絶景ポイントです。昼間に来たいです。
天の川は公園の背面側に登るので富士山と天の川は1枚に収めることはできませんが、カメラを2台持っていけば、おいしい写真が2枚撮れます。
公園自体は道路から小山の中に入っていった奥にあるので、夜は怖くて行けませんでしたが、写真を撮るだけなら、道の反対側の駐車スペースがおすすめです。他に撮影者がいなければカメラの近くに車を止められるので、インターバル撮影を始めたら、車の中でのんびり待っていることができます。駐車スペースは舗装されていません。夜は照明もなく真っ暗ですので、ライトは持って行ったほうがいいです。
つぶやき
この日は、撮影前は全体的に霧に包まれていて、霧が晴れた後に撮影を始めました。↓こんな感じでした。その後、よく晴れたもんだ~。(こっちは普通の動画です。)
編集方法
※「編集方法」の内容は他の記事と同一内容です。
編集方法は、「Sequator」 というフリーソフトでコンポジット(加算平均合成)した画像を、「RawTherapee」 という、こちらもフリーのソフトで明るさを調整してから、「Shotcut」 という、またまたこれもフリーのビデオ編集ソフトに流し込んで、動画にしています。
趣味が続くかどうか怪しいので、可能な限り無料のソフトを使っています。本当は Lightroom 欲しいです。。。


RawTherapee

Shotcut
動画編集ソフトは「Davinci Resolve」というソフトが素晴らしいらしく、無償版でも相当な機能が利用できるらしいので、インストールはしてあるのですが、一度、慣れてしまうとなかなか手が出ないもんですね。
「Shotcut」の利点としては、書き出しの解像度に制限がないため、一旦カメラで撮ったネイティブの解像度で「.mov形式」で書き出すことができます。今回の動画なら「4352 x 2448」。露出調整が満足できた段階でマスター動画を作ってしまえば、RAWデータ以外でタイムラプス編集用に出力した Sequator の画像ファイルなんかは全部消してしまえばいいので、パソコンのディスク容量を一気に解放できて良いです。
他にも、編集に関する Tips はいろいろあるので、時間があったら別の記事にまとめようかな?と思っています。私のような初心者にとってわかりやすい記事を書きたいですね。レタッチ関係は素人ですので、それ以外の部分、Sequator、RawTherapeeの一部、Shotcutあたりを中心に書いていきたいなと思っています。
コメント