中古で合計2万円以下で買える一眼カメラとレンズでどこまで天の川がバッチリ撮れるか? にチャレンジしてきました。カメラ本体がLumix GH1で9千円、レンズがTTArtisan 25mm f/2 Cで9千円(三脚は除く)で撮影。
天の川の中心方向 (タイムラプス動画)
※BGMの尺に合わせてリピートしています。
撮影目的
中古で合計2万円以下で買える一眼カメラとレンズでどこまで天の川がバッチリ撮れるか? にチャレンジしてきました。カメラ本体がLumix GH1で9千円、レンズがTTArtisan 25mm f/2 Cで9千円(三脚は除く)で撮影。値段を考えれば驚くほど満足できる天の川が撮影できました。
私のように、10年以上前に買ったカメラが押し入れで眠っているような方に、気軽に始められる参考になってくれればいいなと思って紹介しています。
※上の動画は、加算平均合成の無料ソフト「Sequator」で光害抑制処理をMAXでかけています。
明るいレンズを使えば、古いカメラでも十分な星の数の天の川が捉えられていることが分かりました。しかし、撮影に使用した15年前の機種は高感度ノイズが多く、現像の際に、天の川の部分を明るくすれば高感度ノイズも浮かび上がってしまうので、そこのトレードオフがありました。上の動画は、高感度ノイズを目だたなくしてしまうとスカスカの天の川になってしまうので、ノイズがそれなりに乗っかってしまっても、天の川の迫力が出るような明るさで調整してあります。
最初は少額から始めてみたいという場合は、試してみるのも良いかもしれません。
※いろんなカメラを触ったことがある訳ではないので、あくまでも試してみたカメラとレンズの結果からのレポートとなります。
※もちろん、撮ってだしの状態ではここまでできません。パソコンで、後工程の処理が必要になりますが、ツールはすべて無料で入手できますので、最小限の費用で始めることができます。
撮影内容
箱根スカイラインにある「富士見ヶ丘公園」に天の川を撮影に行ってきました。撮影時間は深夜1:00から1:30の30分くらいだけです。このカメラの撮影はテスト目的だったので、撮影枚数は300枚とタイムラプスとしては短い尺になってしまいましたが、検証はできたと思います。

Stellarium で調べてみるとこんな感じです。
右上のさそり座って、星がよく見えるところでは、肉眼でも本当にサソリに見えて(シッポの具合がそれっぽい)、ふーんなるほど!と思いました。昔の人は本当に星がよく見えたんでしょうね。
©Stellarium
肉眼では、天の川はほとんど見えませんでした。うっすら雲がかかっているのか?と思うレベルです。それが天の川だと知らない限りは分からないですね~。でも、都内に比べれば、圧倒的に星がたくさん見えるので、とてもロマンチックな気分になれました。動物の鳴き声さえ山にこだましていなければもっといいのに。。。何の鳴き声なんだろう?鹿?
撮影機材と設定値
- カメラ:Lumix DMC-GH1
- レンズ:TTArtisan 25mm f/2 C
- 露 出:F 2.0 / SS 6秒 / ISO 3200
カメラは2009年発売の1200万画素機です。動画にフィーチャーした初の一眼として注目を集めた機種です。我が家では15年間押し入れで眠っていました。ISO感度は最高で3200まで。常用感度は400~800あたりが限界の印象です。今回は、Sequator である程度ノイズが取れるはず!という思惑もあって、最高のISO3200で攻めてみました。

Sequator でコンポジットしてから、RawTherapee で明るさを調節したものです。
キタキタ~!!! いい感じじゃないですか。
しかし、天の川のインパクトはありますが、ノイズもインパクトありますね~(泣)。まあ、最高値のISOで撮ってますから、それにしては抑えられたと思うことにします。薄い天の川じゃ嫌なので、今回はインパクト優先で編集しました。
別の記事で掘り下げたい内容ですが、Sequator で処理すると、天の川の手前を流れる雲なんかの表現は難しいです。処理の仕方によって程度の違いは出ますが、この例では、薄雲はほとんど消えています。天の川の真ん中あたりがたまに暗くなって、影が落ちているようになっていますが、これは、実際には雲が流れている部分です。
それと、露出を上げると、コマ収差も大きくなるんですね。さそり座のアンタレス(オレンジの明るい星)が、インベーダーたちの母艦みたいになっちゃってます。まあ、母艦は言い過ぎですが、この辺が気になり始めたら、収差を抑えたレンズに切り替えたくなるのでしょうね。
私も、最初の頃は満天の星空が撮れた!ということで大満足していましたが、だんだん慣れてくると気になりはじめて、ついに上のクラスのレンズを買ってしまいました。(;^_^A
星が流れて見えないようにするルールですが、私は 200 ~ 300 くらいで設定しています。今回は 50mm(35mm換算)×6秒 = 300で撮影しました。結果、大丈夫だったみたいです。
撮影地「富士見ヶ丘公園」
撮影地の「富士見ヶ丘公園」は箱根スカイラインの途中にあって、見晴らしのいい景色が楽しめます。正面には富士山の全景が広がっていて、駿河湾も遠くに見える絶景ポイントです。昼間に来たいです。
天の川は公園の背面側に登るので富士山と天の川は1枚に収めることはできませんが、カメラを2台持っていけば、おいしい写真が2枚撮れます。
公園自体は道路から小山の中に入っていった奥にあるので、夜は怖くて行けませんでしたが、写真を撮るだけなら、道の反対側の駐車スペースがおすすめです。他に撮影者がいなければカメラの近くに車を止められるので、インターバル撮影を始めたら、車の中でのんびり待っていることができます。駐車スペースは舗装されていません。夜は照明もなく真っ暗ですので、ライトは持って行ったほうがいいです。
つぶやき
この日、実は、箱根スカイラインを車で登り始めたころから霧が発生してきて、料金所についたころには山全体が霧に包まれてしまいました。あっという間でした。撮影はあきらめたのですが、このまま車で走るのも危ないので少し晴れるのを待ってから帰ろうと思ってスマホでドラマを見ていたのですが、ふと外を見たら突然完全に晴れていて、霧はどこに?の状態になっていてかなりびっくりしました。山の天気は分からないといいますが、本当にそうですね。
編集方法
※「編集方法」の内容は他の記事と同一内容です。
編集方法は、「Sequator」 というフリーソフトでコンポジット(加算平均合成)した画像を、「RawTherapee」 という、こちらもフリーのソフトで明るさを調整してから、「Shotcut」 という、またまたこれもフリーのビデオ編集ソフトに流し込んで、動画にしています。
趣味が続くかどうか怪しいので、可能な限り無料のソフトを使っています。本当は Lightroom 欲しいです。。。


RawTherapee

Shotcut
動画編集ソフトは「Davinci Resolve」というソフトが素晴らしいらしく、無償版でも相当な機能が利用できるらしいので、インストールはしてあるのですが、一度、慣れてしまうとなかなか手が出ないもんですね。
「Shotcut」の利点としては、書き出しの解像度に制限がないため、一旦カメラで撮ったネイティブの解像度で「.mov形式」で書き出すことができます。今回の動画なら「4352 x 2448」。露出調整が満足できた段階でマスター動画を作ってしまえば、RAWデータ以外でタイムラプス編集用に出力した Sequator の画像ファイルなんかは全部消してしまえばいいので、パソコンのディスク容量を一気に解放できて良いです。
他にも、編集に関する Tips はいろいろあるので、時間があったら別の記事にまとめようかな?と思っています。私のような初心者にとってわかりやすい記事を書きたいですね。レタッチ関係は素人ですので、それ以外の部分、Sequator、RawTherapeeの一部、Shotcutあたりを中心に書いていきたいなと思っています。
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